自分の人生を、よく思うか、悪く思うかは、自分の心と頭次第であると僕は最近考えている。
以前、読んだ、坂口恭平さんの『TOKYO 0円ハウス 0円生活 (河出文庫)』
この本は、東京のホームレスを取材して、その生活ぶりを調べたルポ的な作品である。
ホームレスとというとどうも暗いエピソードが出てきそうであるが、本書にはそんな要素が一切無い。
むしろ生き生きとした、本来の人間の生きるチカラを取り戻した人類がそこには描かれている。
普通にサラリーマンをしている者達よりもよっぽど頭を使い、自分の生きる道をしっかり見定めているなと感じさせるほどである。
僕はこの本を読み終えた時、ホームレスの生活に若干の憧れが出たほどである。
なんだ、世間はそういった環境の人のことを悲惨であり、闇に落ちた生活であるかのように言っているが、そうでもないのではと考えた。
しかし、一方で、生活に困窮して、生活保護を受けたり、低所得で働けど働けど、食べていけず心が病んでしまっている人々の話などのルポルタージュものを読むと、一気に現実に引き戻されたような感覚になる。
ああ、本当はこっちの暗い社会が本当の日本で、生きることはこんなにも難しく、大変なのかと嫌な気持ちになる。
果たしてどうなのだろうか。
本当の現実とは何なのであろうか?
■自分の心と頭が世界を決める。
僕が思うに、今の環境、社会を、どう捉えて生きていくかは心と頭が決める気がする。
どういうことか解説していこう。
まずは、心。人は同じものを見ても、真逆の感想を抱く。
何か同じ仕事を与えられても、一人は、面白そうと言うし、もう一人は嫌だ、つまらなそうだ。と言う。
一人は、出来るというし、もう一人は絶対に出来ないと言う。
このように、全然捉え方が異なることは多々ある。
それを決めているのは心だ。
次に、頭。頭というか、知識、教養といった方がいいかもしれない。
知識、教養が備わっていれば、何かしらの非常事態に見舞われようとも、どうにかそこから解決策、脱出法を見出すことが出来る。
しかし、そういった力を養ってないと、行動を起こしたくとも何も起こせない。
そうやって、ただぼーっと待っている間に、時は過ぎていき、どんどん窮地に追い込まれていくのである。
■心と頭を鍛えておくことが今後の人生では大切。
今後、自分の人生を生きやすく、楽しげなものにするためには、心と頭をトレーニングしておくことが一番重要であると思う。
そのトレーニング法としては自分独自でそれぞれ見つけてもらって結構であると考えている。
ただ、僕がオススメするやり方としては、読書に尽きる。
古今東西、あらゆる書に目を通しておけば、人生どうにかなる。
何を読めばいいかと言われると、とにかく目についた本は片っ端から処理していけとしか言えない。
読書とは積み重ねであり、一冊を読んだからといって、それだけでオッケーなんてありえない。
幾度も、幾度も、本を開き、文字を目で追って、という作業を繰り返す中で、徐々に自分に変化をもたらすものなのである。
それが、徐々に自分の心と頭に変化を与えていき、気付けば何だか変わってきたような気がするなーとふと思うといった感じだ。
どうせ生きるなら、なるべく世界をツラいものと悲観したくないし、楽しく毎日目覚めたい。