昨日は久々に都内に出かけたのだが、人混みに酔いそうであった。
こんなに大勢の人間が一箇所に集中していると、人間がただの物の様に見えてくる。
同じ人類でなく、都会の景色の一部であるかの様に思えた。
何でも多すぎると、意識しなくなるというか興味を失うのだろう。
先日キャンプの為に訪れた神奈川の山奥では、人とすれ違う度に
「あ、人がいる!」
と意識したものである。
都会の人間は冷たいというが、それは人の多さに原因があるのではなかろうか。
こうも、人、人、人となっていれば、少々のことで気にも留めないし、すれ違う相手を見ようともしない。
皆、人にウンザリしているが故に、興味を失い、目に入らなくなっていったのだろう。
目に留まるのは知っている人間だけだ。
この例が顕著に現れているのが、電車内で化粧をしている女性だ。
彼女らは、周囲の人間がまるでいないかのように、鏡に集中し、顔を作っている。
周りに人間が座っているなんて思っていない。
風景の一部位にしか捉えてないのだ。
車内で化粧をするなんてマナーがないと言われているが、仕方ないような気もする。