先ほど、とあるブログを読んでいて、ちょっと引っかかることがあった。
知識を得れば得るほど、人は素直さを失ってしまう。
という話。
僕はどうもこれに納得がいかない。
果たしてそうなのだろうか?
■知識が無い人ほど、素直でない。
知識を持ってない人というのは、まず、自分に知識が無いという事実に気付いていない。
特にそれなりに働いてきた中堅社会人となれば、特にその傾向は強い。
仕事での知識も一通り頭に入り、ただ、機械的に仕事をこなすだけとなってくる。
これによって、自分はもう何でも知っていると思い込む。仕事が全てとなり、会社以外への関心というものが薄れる傾向がある。
なので、正確に述べるならば、偏った知識だけを持った人が、素直でなくなるということになる。
■あらゆる知を集めることが、謙虚さを産む。
リベラルアーツという言葉を知っているだろうか?
大学一年生の時に受ける教養科目のようなものの総称だ。音楽、美術なども含まれる。
そういった基礎的なことを学ぶことが、謙虚さを産むはじまりだと考えられる。
リベラルアーツの重要性については、経済ジャーナリストの池上彰さんも強く主張している。
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脳は、あらゆる分野の知識を得ることで、様々な部分が刺激を受ける。
脳を研究されている池谷裕二さんがそう述べていた。
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その刺激が人間の知識欲を深める。
もっとあらゆることを学びたいと思う。
それが素直さに繋がるのではなかろうか。
知識が、人の素直さを奪うという人は、本当の知を何も知らない。