今週のお題「卒業」
無駄遣いからの卒業。
大学生時の自分は、貯金は常にゼロ円だった。バイド代が振り込まれて、数万円の金額が表示されればすぐに、全額引き下ろしていた。クレジットカードを持っていなかったので、お金は全て財布に入れていた。今思えば、一気に全部引き出す必要はなかったのではとは思っている。
とにかく物を買い続けた
洋服、漫画本、CD、飲み会費用、デート費用に全てを出し切っていた。
下北沢の安い古着屋で、大量にTシャツとか買っていた。
フィギュアとか沢山飾り、物に溢れた部屋で過ごしていた。
お金を遣わないでいると、不安になるような感じに近かった。1日に何か1つ買わなければ気が済まないような状態にあった。
買うものが特にない時は、ゲームセンターに行って何千円分もUFOキャッチャーをしたり、メダルゲームに注ぎ込んでいた。
お金ばかりを遣うことに疲れた
だが、次第にそんな生活に疲れてきた。
疲れてきたというより、貯金が常にゼロ円という暮らしぶりでは不味いのではと考えるようになった。
まともに貯金が初めて出来たのは就職してからだ。
それまでに一度たりとも10万を超える金額が銀行口座に入ったことがなかったので、とても嬉しかった。いつもよりゼロが一桁多い!と喜んだ。
なんだか、せっかくお金が増えたわけだしこのまま増やしていきたいみたいな思いが出てきた。また、物を買う行為にも嫌気がさしきていた。
買っても買っても終わりがない
何か1つ物を買うと、それに付随して別の物を買いたくなってくる。
1枚Tシャツを買っただけなのに、これに合うカーディガンが欲しいとか、ズボンも欲しいとか、リュックもとか、どんどん次から次へと欲しい物が数珠繋ぎに出てくる。
流行も追っかけたりしていると、キリがない。もうこれはダサいから着られないとか言い続け、次々と着なくなった洋服が部屋に山積みになった。
無駄遣いを卒業したら、心が穏やかになった
今はあの頃の自分が嘘のようなほどに物欲が削がれ切ってしまった。
特に欲しい物が本当になにもない。
たまに本が欲しくなる程度で、あとは食べ物ぐらいだろうか。
お金を遣うことと、様々な物を所有することで自己表現を行なっていたかつての生活はひどく疲れた。
お金を多く遣わなくても楽しめる生活に気が付けて今は幸せだ。