過去に仲良くしていた人たちは、ほぼ連絡先がもはや不明になっている。
たまにふと何かの拍子に当時のことを思い出したりすることがある。
ただ、顔ははっきりと頭に出てこない。
時間が経過し過ぎたせいで、記憶が曖昧になっているようだ。
だけど、その時に見た景観だとか、妙に印象的だったワンシーンだとか、交わしたワンフレーズだとかは残っている。
こうやってこれからもまた、色んな人間たちと出会っては別れていくのだろうか。
しかし、学生時代の様に活動的じゃなくなっているので新規の知り合いがどんど増えていくことが余りない。
今は、固定化された人間関係のなかで過ごす様になったので、付き合いは続き、互いに歳を重ねていくことになるのだろう。
どちらかといえば、自分はそんな風に長期間知り合いでい続けることよりも、短期的に関わり合い、それ以降は記憶の中だけに生き続けるようなものが好きな気がする。
家族だとか配偶者だとかの、絶対的な位置にある人たちに対してそんな思いはないが、偶然知り合った相手に対してはそれで良いと考えている。
何処で何をしているのだろか、また会ってみたいな、という気持ちが以前はあった。
今では、そんな人間がいたな、という再認識で終わる。
季節の移ろいの如く、人間模様も常に変化を受けていく。
それを上手く自分なりに取り込んでいき、表現出来ていけるようになりたいな。