他人の内情、心理を予測してみることは、無駄な行為ではないかなと思うようになってきた。
心理学とか哲学とかコミュニケーション術みたいな自己啓発系のものを読んで精神世界の話を知っていくなかで、きっとあの人の本心はここにあるのではないかとか、表情から読み取れることはとか、声のトーンからとか、ごちゃごちゃと考えながら生きてきたが、そう無理に難化させる必要はない。
相手の言ったことだけを見ていけばいいと思う。
直接相手と会話をして、その人が発した言葉のみを真実と捉えていってしまうくらいでいいのではないだろうか。
行間を読む。
言葉や文章で表現されていない不透明な要素を読み取ること。
この力の必要性をずっと考えてここまでやってきた。
だが、その読み取る力が、どれだけ成長したと自分なりには思っていても、まったくもって見当違いであることは多々ある。
結局は自分で勝手にストーリーを組み上げていくだけになり、真実とかけ離れていってしまう。
なので、機械的に、プログラムの指示文のように表現されていることのみを追っていくほうが、正確な情報を結果的には得ることが出来るのではないだろうか。余計な労力をかけることもなく。
ここまでの話は、悪意のある嘘や、陥れたり、出し抜こうという方面の会話は考慮に入れていない。
あくまで他人を理解するうで、自分の予測を優先して先入観を固めていくよりも、相手の語る言葉のみを真実とみていくという方がいいかもしれないという話である。