思考拡張日記。

日々感じたこと、学んだことを文章にしています。

小説を読むことも年々作業的になる。


以前は、小説を読んでいるとその世界にグググーッと飲まれて、頭までずっぽりと、現実から引き離され、異世界へ行く感覚があった。

だが、ここ最近は、どんな小説を読もうと、遠くから眺めているような、所詮これは作り話であり、他人の脳みその中で構成された物語なんだと、冷めて見るようになった。

ワクワクした少年時代は返ってこない。

僕は、小説を読むことが何よりも楽しみで仕方がなかった。どこにいても、すぐに本を広げ、その世界に入り込み、現実を忘れ、何もかもから自由になった気がした。
だが、現在において、読書はあくまで、知識を得るものであったり、自分の知らない世界を教えてもらうためのツールとなり、心を旅させ、幻想の世界を夢見るような心境になりえるものではなくなった。これは非常に不幸なことだ。

あの、手から汗がにじみ出るような。頭の中がぼんやりとしてきて、現実と空想のはざまを行き来するような、あの体験はもう出来ないのかもしれない。


僕が書く文章はあくまで、文学的でありたい。

僕はもう小説に感動をしない人間になったのかなーなんて思いながら、では、自分が書く文章はどうありたいのかを考えてみた。
僕はあくまで、文学的な感じでいきたいのかなと思う。どうもブログ、ブログしたノリの文章は正直、苦手であるし、書いていて辛くなる。
それよりも、なるべく綺麗な言葉を遣い、落ち着いて、ゆっくりと世界を見るように語っていきたい。書くことは作業でなく、その書き物の世界に身を置けるようにしたいなと考えている。