思考拡張日記。

日々感じたこと、学んだことを文章にしています。

優しさを忘れた。


何でも効率性を求め、一切の無駄を省き、常に、これが有益なことであるかどうかなど、利益ばかりを追う人間となった。

少しでも、ナンセンスなことだと思えば、それを排除し、他人と合わせる事も無く、常に自分の時間を生きる。

そういう、傍若無人な考え方となり、誰かを待つといった、忍耐力が欠如した。

こういう冷酷な人間になったことは、果たしてどうなのかと偶に、気に病む。

しかし、それが一番、自分にとって居心地の良い生き方であり、誰にも気を遣う必要が無く、自由ではある。

別に誰かを傷付けているわけでなく、人の道を外れた生き方をしている訳ではないので、問題は無い。

だが、誰かのためにといった、無償の愛といったものがこれっぽっちも無い。
あらゆることを切り捨て、思考を加速させ、本質、真髄のみを追い求める。そこにある普遍の真理は何であるかを問うて生きる。
そういう生き方選んでしまった。


そこには、愛がない。
そこには、思いやりがない。

そのようなことではいかんと、反省するも、もはや、どの様にかつて生きていたかがさっぱり分からない。
どんなに、あの常に周囲に気を遣い、少しでも、気に入られようとへりくだった、あの頃の自分が全く思い出せないのだ。

当時、それはずるい考え方だと思うていたが、今となれば、それが優しさだったのではと感じる。

今後もう、他人と深く関わり合うことも、新たな者と心からの交流を深めるといった行為を迎えることは無いだろう。


優しい人間になりたいとかつて、願っていた男はもう、そこにはいないのだ。