唯一の趣味である読書も意外と体力を消費するために、継続して行うことがしんどい時もある。
ただ、本を読まないとたいした考えが僕の貧相な頭脳からは産まれないために、読むしかなくなる。本を読まねば何も考えられないほどに思考力が衰えている。
おかしい。おかしいぞ。
賢い人間になりたいと読書を始めたはずであるのに、いつの間にか本に頼りきっている。
これでは自分というものが丸で無いのではないだろうか。
話の面白い人間になりたいし、嫌味の無い当たり障りの無い無害人類になろうと努めていたはずだ。
だが読書により頭の中の、世の中を見るレイヤーがどんどん追加されているがために、他人には見えないというか、気にしないであろう部位などにも目がいくようになり、また、肌に感じることが出来るようになった気がする。
それがゆえに、話すぎることは毒であり、数多くの人間と上辺だけでも上手く付き合うことや、他人からの評価を得るためのズルい行動などわざわざ取る気も無くなってしまった。
だが、そんな自分本位であれば、世間から見放されてしまうのであろうし、自分を無理に貫く事の愚かさと、器の小ささは承知している。
だめだ。何をクヨクヨ悩んでいるのだ。
とりあえず寝るしかないのではないか?
寝て全てを忘れよう。何もかも。
世間のしがらみより解放され、魂で呼吸をするのだ。
世間の空気や常識から外れているやつでも、受け入れてくれる人々がどこかにいることを信じ生きていくのだ。