自分の人生は何のためにあり、何を思い生き続ければよいのかと考えていた。
ただ、明日への命をつなぐために飯を喰らい、働いて銭を稼ぎ、安心して眠りにつける場所を確保する。その繰り返しである。それを死ぬまで繰り返し続けるだけである。
その生活の合間に様々な事象が発生しようとも、大したことはなく、ただ夜は更け、また新たな日が昇るだけの繰り返しである。
人間は儚く、その命がいつ途絶えるとも分からない。また同じ明日が来ることは無く、細胞は日々入れ替わり、全く異なる自分としてこの世に向かい続ける。目に映るものは同じでも、その内側は日々更新されている。
何を思い生きればよいのか。
僕は何を頭に描くかは未だ分からないが、とりあえず書を手に取ることとする。
読めば世界が変わるわけでも、お金が空から降ってくるわけでもなく、何も変わらないかもしれない。
だが、読めば世界を見る眼は確実に変化する。
何を読めばいいかということでなく、この世に存在する活字の全てを頭に流し込むくらいの覚悟はいる。
寝食を忘れ、他人との交流を全て断絶してでも、やる価値はある。