特別お題「青春の一冊」 with P+D MAGAZINE
青春の一冊。
この言葉を聞くと、それはそれは何だか甘酸っぱいような切なくて息が詰まる様な雰囲気を漂わせている。
ああ、あんな美しき日をかつては抱えていたのねと、目をウットリさせてしまいたくなるような。
私はこの一冊に出合ったお陰で彼との恋が始まりましたとのような青春の一冊。
はたまた、この一冊に出合え、挫折まっただ中だった僕は無事に立ち直れました、ヤンチャしてましたが、この一冊で。。。という具合の本たちが良い青春の一冊なのだろう。
残念ながらそんなものはない。かといい、面白可笑しく語れるような奇書が自分を変えたとかの話も持っていない。とても残念だ。
ぼくにとっての青春の一冊となるのは、中二病的な本である。
はい。ライトノベルです。はい。
あああ。オタク少年だったのね。ヲタク。
そうです。はい。
漫画とゲームが大好きなオタク少年でした。
で、中二時に出合った『ブギーポップは笑わない (電撃文庫 (0231))』により、ライトノベルの世界にどっぷりと入り込んでいく。
読書感想文にライトノベルの作品を挙げたり、事あるごとに学校の作文系の提出物は全てライトノベル絡みで仕上げていた。とても痛い。おー怖。
で、『ブギーポップは笑わない』とはどんな作品であるか?
簡単に説明すると、特殊能力(エスパー的な力)を持った少年少女たちが、なんか裏組織的なのに命を狙われていくという話。
登場する子どもたちは、普通の高校生だったりで、妄想が膨らんでいく。
ああ、自分も何か実は能力があるんじゃないだろうかとか、なんかそういう組織に命を狙われたりするんじゃないだろうかとか、ぼーっと現実逃避をしていた。
こんなにも面白い本なのだから、どんどん布教しようということで、クラスメートたちに貸していく。
これは、やばい。迫害パターンではないか。きっとこんなキモいことをしだすと、色々と影で言われ始めるのだろうと今は思ってしまうが、そんなことは起こらなかった。
普通に広まっていき、新刊が出たら是非又貸してくれ、もう一度読みたいから貸してくれ、俺も買ったぞ、などと肯定的な答えばかり。
やっぱり面白かったのね。よかった。よかった。
とこんな具合で、ボクの青春の一冊といえるのは『ブギーポップは笑わない』で決まりとなる。
残念なことに、男子校であったため、女子に貸すことは無かった。
また、中学時に同年代の女子と会話をした回数は片手で数えるくらいである。三年間でだ。
しかし、その頃にこうやってライトノベルを盛んに読み漁ったり、また、ライトノベルを通して女性というものを学んだりだということを行っていた。
(ライトノベルは女子が主人公であることが多い。そしてまた基本的に美少女設定。読んだからとって女性を学べはしなかった。錯覚でしか無かった)
1万円ください。