最近、意識のリソース配分がうまくいかない。
以前は少しくらいは他のことを考えながらでも、目の前のことに取り組めていたのに、そういった事が出来なくなった。
同時並行に複数の事象をこなすこと
例えばプライベートの問題をどう解決するかについて考えながら仕事をしたり、食事をしながらスマホでブログを更新したりなど、複数のことを同時にやっていくことが、以前は普通に出来ていた。
どちらかに意識が取られ過ぎることもなく、それぞれに上手い具合に分配することを得意としていた。
意識を取られるようになってきた
何かを考えながらだと、その事にだけ意識を取られるようになったし、誰かと話し出すと、その話だけに意識が今では向くようになった。
例えば、音楽を聴きながら勉強をするなど絶対に出来ない。学生時代は、ラジオを聴きながら試験勉強をするなど、よく行っていたのに。
悩みや心配ごとがあると、特に意識を奪われる
ちょっとでも何か気になること、心配なことが出てくると、一気に集中力を欠く。
うまく受け流せていたのに、それが下手になってきた。
対処法としては、悩みに繋がりそうな事象は早い段階で片付けていくしかない。
マルチタスク思考は、科学的にNG
面白い記事を見つけたので引用したい。
ロンドン大学精神医学学科のチームは「Eメールや電話によって気を散らされたときビジネスパーソンのIQは低下しており、徹夜明けの数値とほぼ同等である」と発表しています。また別の研究チームによると、マルチタスクによって生産性は最大40%も下がるという結果もあります。
なんと徹夜明けとほぼ同数字となるようだ。そこまで頭が働いていない状態になっているとは思っていなかった。
自分の能力の60%しか引き出せないのなら、ミスをする確率は格段に高くなる。
複数のことをしている時の、脳の状態についても明記されている。
たちがマルチタスクを行っているときの脳は、すべての活動を同時に処理しているわけではなく、「スイッチタスク」しているのです。つまり、ひとつのタスクから別のタスクに素早く切り替えているということです。
なるほど。
ならば、歩きスマホをしている状態の時などはスマホ画面と前を同時に見ているつもりが、どちらかしか見えてないことになる。そして、ほとんどの場合がスマホ画面しか見ていないのだろう。
また、恐ろしいことに、マルチタスクの訓練を行えば行うほど、タスクの切り替えが下手になっていくとの結果も出ているそうだ。。
なぜマルチタスクを辞められないのか?
このことについて、経営コンサルタントのピーターブレグマン氏が言及している。
「思うにそれは、私たちの脳が、外部の現実世界よりも格段に速く動いているからではないだろうか。1分間に口頭で話せる語数より、聞いて処理できる語数の方がずっと多い。やるべきことが山積みなら、1秒でも無駄にしたくない。だから電話で相手の話を聞いている間に、『脳の余っている部分』を使ってフィレンツェ旅行の予約をしよう、という具合だ。
しかし私たちは気づいていない。脳のそうした部分は、雰囲気を察知したり、聞いている内容を頭の中で掘り下げたり、創造性を発揮したり、周囲の状況を把握することに使われている。つまり『余っている』わけではないのだ。こうしたことを犠牲にして意識を他へと振り向けると、マイナスの結果を生む」
脳の処理能力が現実世界の事象よりも早いがために、複数のことを同時に片付けてしまおうと考えているようである。
しかしながら、脳に余りはなく、動いてないと思っている部分も見えない働きを行っているようだ。
では、マルチタスクの誘惑を遮断して、目の前のことに集中する方法はないのだろうか?
集中を妨げるモノを遠ざける
前述のブレグマンが提唱するのは、当然かもしれませんが「集中を妨げるものを遮断すること」です。懸案事項がない場合はコンピュータのワイヤレス接続を遮断し、携帯電話もオフにする。徹底的に目の前の仕事に向き合える環境をつくることです。
パソコンの電源を切る、スマホの電源を切るといった物理的な作戦が有効なようだ。
目の前のことに集中できる環境作りが大切だ。
学生の定期テストの時など、自分の部屋で勉強しているとケータイをいじったり漫画本を読んだりして勉強がはかどらなかった。
学習塾の自習室を利用したり、カフェで勉強する方が集中できた記憶がある。
締め切りを作る
他には、締め切りを短くするのも良いと書いてある。
次に「締め切りを非現実なほど短く設定する」ことも提唱しています。締め切りほど、物事を進展させてくれるものはありません。そして物事が速く進んでいると、集中を余儀なくされます。
確かに、やるべきことをさっさと片付けてしまう習慣を付けておくと、頭の中に並べておく必要がある事象が減っていく。
簡単なところで言えば、
返信すべきメールはすぐに返す。
提出物は期限ギリギリでなく貰った当日に出す。
といったことが挙げられる。
これだけでも、気にする必要のある事象を減らせるはすだ。
悩みは紙に書いていく
これに加えて悩みごとを減らす方法として自分が考えるのは、紙に書き出していくというやり方。
頭のなかだけでモヤモヤ考えていると、不安がどんどん大きくなってくるが、順序立てて自分に説明するかのように悩みの原因等を書いていくと、心が落ち着いてきたりする。
この発見は『ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング
』という本を読んだことがきっかけだ。
数年前に、この本を読んでメモ書きが思考をクリアにするのに有効であると知った。
やることは非常に簡単。
制限時間内に、1つ掲げたテーマに対して自分の想いを書いていくというもの。1回に書く分量は140字にも満たないのでTwitterより短い。
当時、これを毎日書き続けてメモ書きが数百枚ほどになった。
その習慣がきっかけとなりブログを書くようになった。
ゼロ秒思考を実践するまでは文章を書くこと自体がとても苦手だった。
まとめ
冒頭に、かつてはマルチタスクが出来ていたと書いていたが、もしかするとただの思い込みだったのかもしれない。
もしくは、メモ書きなどを利用して、うまい具合に脳の中でメモリーを必要とする事象を減らせていたので、どうにか処理出来る量までに抑えこめていたのだろうか。
いずれにせよ、マルチタスク思考は効率的なようで実は真逆の効果を生み出している、という事実が分かったので、これからは遠ざけようと思う。
訓練すればするほどに、タスクの切り替えが下手になっていくとの結果も出てるわけで、良いことは無い。
なるべく、目の前のことに集中して生きていこう。