どうも、あびこです。
何年も前から読みたい読みたいと思っていたのに、すっかりと忘れていました。
それが『ハダカデバネズミ―女王・兵隊・ふとん係 (岩波科学ライブラリー 生きもの)』
みなさんは、ハダカデバネズミを知っていますでしょうか?
ハダカデバネズミとはその名の通り、裸で出っ歯なネズミです。
動画で見てもらったほうが早いですね。
動画のなかでも紹介されていますが、上野動物園、埼玉県こども動物自然公園、長崎バイオパークの3園でしか見ることができません。結構レアなやつなんです。
どうですか、めっちゃかわいくないですか?
会いた過ぎて、この間上野動物園行ってきましたよ(笑)
すごい重なり合って寝てました。画像を友達に見せたら、フクロウの餌?みたいに言われましたが、ちゃんと生きてます(笑)
さて、ここからはハダカデバネズミの面白い特徴について書いていきます。
なんでハダカなの?
そもそも、なんでつるっつるなのか?
有力なのは、寄生虫にたかられないためという説。
ノミやダニの温床になる毛皮を自ら捨てたみたいです。
また、ハダカデバネズミが暮らす地下は1年中摂氏30度前後に保たれているそうで毛がなくても快適に過ごせるようです。また、少し寒い日には互いに身を寄せ合って暖を取るのですが、熱を直接伝え合うには毛がないほうが効率もよいので。
哺乳類なのに変温動物
ハダカデバネズミは哺乳類なのに、爬虫類と同じ変温動物です。
なので周囲の温度によって体温が変化します。
体温の調整が必要ないくらいに快適な環境下で暮らしてきたということですね。
ですが、そのせいでかなり飼育が難しそうだなと感じました。動物園などでないと飼育は不可能ですね。個人でハダカデバネズミを飼うことは相当に難しいんじゃないですかね。体温調節機能を手放していることで、エネルギー消費量を抑えている賢いやつらです。
寿命は通常のネズミの10倍
哺乳類としては常識外れに長生きだと本書で書かれています。
一般的には哺乳類は身体のサイズと寿命はリンクしていて、身体が小さな動物ほど短命なので常識です。ネズミは、2,3年の内に死んでしまうものなのですが、ハダカデバネズミは40年近くも生きます。驚異的な生命力ですよね。
カースト制度で生きている
ハダカデバネズミは職業階級制(カースト制)度のなかで生活しています。
哺乳類としてはかなり珍しい生き方です。
通常は、無脊髄動物(ハチ、アリ、シロアリ)などがこの職業階級制で暮らしています。哺乳類では、ハダカデバネズミとその親類のダマラランドデバネズミだけだそうな。階級は上から、女王、王様、兵隊、雑用とランク付けされています。
ちなみに、動物園で暮らしているデバネズミの兵隊は仕事がありません。外敵がいませんからね。なので仕事がなくてヒマなようです。
肉ぶとん、という仕事がある
肉ぶとん。ものすごいパワーワードですね(笑)
その役割はなにかというと、女王デバネズミご子を産むと、床に寝そべってひたすら子どもたちの布団係に徹するというもの。子どもたちを保温する係なのです。
『家畜人ヤプー〈第1巻〉 (幻冬舎アウトロー文庫)』みたいな世界…。延々と寝続けるだけでいいので楽といえば楽なのかもしれないですが、なんだかツライ。
「ぱぴぷぺぽ」を話せる
ハダカデバネズミはものすごく長い出っ歯なのだが、口は閉じることができます。
なぜなら、唇の上から歯が付きでているからです。
また、彼らの唇の構造はネズミというよりも人に近いそうで、そのおかげで破裂音を発することができるのです。通常は人以外はあまり用いることのない「ぱぴぷぺぽ」を鳴き声に使えるという面白い奴ら。
仲間に合った時は「ピュウ」とか敵を見つけたときは「ブヒッ」といったように使い分けて鳴くことができます。暗いトンネルのなかで暮らしているハダカデバネズミにとって音でのコミュニケーションは重要ですので、発達したのでしょうね。
ハダカデバネズミを見に行こう
ここまで読めば、ハダカデバネズミにずいぶんと興味がでてきたのではないでしょうか?
というわけ、気になったのならぜひとも見に行ってもらいたいです。
ハダカデバネズミを知っている人生と、知らない人生。どちらを選択しますか?
ぼくは、ハダカデバネズミを知っている人生ですね。
というわけで、行ってみてください(笑)