何かをしても、何もしなくても平等に時間は流れていく。
ただじっと横になり、天井を見上げているだけでも1日は終わる。
大学1年の夏休み
今日は何もしなかった。
明日も、明後日も。
そんな生活を送ったのは、大学1年時の夏休みだっただろうか。
バイトを何もしない生活を送っていたので、自由なお金は持っていなかった。
親と暮らしていたので、食住は保証され、死ぬことはない。
ただ、遊び金が無いだけのこと。
オンラインゲーム
仕方があるまいと、やったことは、オンラインゲームのみ。
当時、あらゆる種類のネットゲームに手を出していた。少しずつプレイしてみて、1番しっくりくるのはどれか?と比較し続けていた。
その結果、2Dの横スクロールアクションゲームにたどり着いた。
うおーやり込むぞ!と、ひたすらに1日パソコンの前に張り付いてプレイしていた。
勤めていた会社が倒産して、無職になって暇なので、ネトゲを始めたという人とゲーム内で知り合った。
一緒に冒険を続ける日々。
その人はとんでもない中毒プレイヤーで、いつ寝ているのだろうかと言うくらいに、1日中オンライン状態になっていた。
付き合って遊んでいたら、1日で12時間くらい、ほぼ無休憩でやったりの生活になっていた。
その頃、中国のネットカフェでゲームのやり過ぎで死んだ人たちのニュースが流れていた。それを聞いた時は、そんなことあるのかよ、と思っていたが、身を持って経験した。確かに、死ぬ。頭痛と吐き気がやばかった。
もうこれ以上は無理だ!と思い、しばらくゲームを辞めて、ただ横になって漫画を読むような生活スタイルになった。
ケータイでmixiの日記を更新して、メッセージのやり取りをして、寝る。
そんな腐った日々。
その年の夏休みに遣ったお金は、ネトゲのキャラのコスチューム代金の2,000円のみだった。
大人になった今
社会人になった今は、そんな堕落の日々を過ごせない。
休みが来れば、少しでも有効活用しようと、何かしらのアクションを起こしてしまう。
人生に意味や、生き甲斐や、価値を見いだそうとしているようで、なんだか嫌な気持ちになる。
ただ、息をしているだけのような、天井を見上げて日、1日が過ぎていくような日々を、また過ごしたい気もする。