10年という歳月で何もかもが移り変わっていく。
10年前と同じ場所で写真を撮影したっていう記事がよかった
特になにを撮ったというわけでもない街の風景。そういうのがいつの間にか、そこそこ貴重な記録になったりする。
10年前のアルバムを見返して、同じ場所で写真を撮ってみることにしました。
引用したこの言葉通りに、出てくる写真はどれも資料的価値のあるものだった。
たった10年という短い歳月の中でもこんなに街は変化していくのだなと感じた。
10年前と言えば、ちょうど自分が上京する直前位の頃だ。まだ地方にいた。
今自分は30歳だ。
当時の弱冠20歳の頃を思い返してみても、あの当時でも充分に世の中は発展しているし、未来的だと捉えていた。
だが写真をみていると、たった10年の間に街の風景は、昭和の景色と平成の景色のように大きく移り変わっていた。
街でさえ変わるのならば、人間だって大きく変わっていったのだろう。
毎日の小さな変化の積み重ねによるものなので、はっきりとした自覚は得られていない。
だが、振り返ってみれば、数多くの人間と関わり合い、そして別れていく。もう連絡先さえ分からず、どこで何をしているのか一切不明な人間が無数にいる。それはもう数え切れないほどに。
人との関わりだけでなく、自分の興味関心ごとや、生き方や考え方なども様々な種類のものが自分の中を通過していった。
はっきりと記憶に留めきれていなくとも、様々な経験をしたという事実が、自己に大きな変化をもたらすのだろう。
もし、映画『バックトゥーザフューチャー』のように過去に戻って20歳前後の自分に出会ったりしたら、全然違う人間に感じるんじゃないだろうか。
痛いなーとか、なんか悩む必要もないようなことで苦しみ過ぎだろとか、それは時間の無駄だからマジで良しておけとか、そこは頑張っておけよ!みたいな事を沢山考えてしまいそうだ。
でも、その当時の自分にとっては、それが精一杯生きてみた結果だったと思うので、仕方がない。
また新たに10年経過してしまえば、きっと今の自分に対しても同じ事を、未来の自分は考えてしまうのだろう。
僕たちは何も気付かない間に、何者かになっていくんだな。
おわり。