ぼくは、駅に来るたびに思うことがある。
電車から降りて、改札口を通る時、皆、わざわざ混んでいる改札口を利用している。
隣の改札機は誰も使ってないのに、人が並んでいる方に何も考えずに列をなしている。
これが不思議でならない。
この変な人たちを横目にぼくは、誰も並んでいない改札機を通過する。
その時初めて、並んでいた人々がハッとし顔をし、僕が通過したあとの誰もいない改札機の方へと列を作りはじめる。
本当に何も見てない人はたくさんいるんだなとその度に思う。
そして、こんなにボーッとした人たちが世の中にたくさんいるのなら、なんだか簡単にこの競争社会で勝てるような気がしてくる。
(何の勝ち負けか分からないが)
■人は何も見ていない。
人は何も考えずに生きているってことがよく分かる。
もっと便利だったり、近道が存在していても、それに気付かずに、前の人に続き列をなす。
前に目が付いているにも関わらず。
ハトなんて、目が横についているから、わざわざ首を前後に動かすことで視野を広げようとしているのに。
とりあえず、前の人に続いていれば大丈夫だろうという考えなのだろう。
これはあらゆる場面でそう言える。
人についていけばいいだろうと、大丈夫だろう。前例を大事にする日本人らしい考え方だ。こんな感じだから、日本では革新的はアイデアが産まれない。
たかが、通勤時に改札を通過するだけでも、それだけのことが読み取れる。